熊本地震への災害IT支援として、災害ボランティア情報を伝える「熊本地震特設サイト」を制作させていただきました。
このサイトは、災害ボランティア活動支援プロジェクト会議(支援P)が、全国社会福祉協議会はじめとする構成団体や関係団体との連携のもと運営しているWebサイトです。
当初のプランでは、被災直後の週末に現地入りして、災害ボランティアセンターが立ち上がるまでの情報発信ツールとして、こういった情報発信サイトを構築する予定でしたが、大きな余震が続いたため急きょ熊本行きを中止し、遠隔での構築・運用を実施してまいりました。
現地では混乱が続く中、むしろ遠隔地にいた方が安定して情報を発信することができ、初動期の情報発信・交通整理としては、このサイトも十分に役に立ったのではないかと思います。
このサイトには、今までの災害IT支援(調布、伊豆大島、前橋、広島、常総)の知見が詰まっています。
このサイトの構築にあたり、過去の経験をふまえ、必要最小限の構成にして、シンプルにわかりやすく、より多くの方に情報が正しく伝わるように心がけました。
さらに、日頃行っているセミナーやワークショップのたびにサイト構築のトレーニングも行っていたので、今回は、制作決定から1日以内で公開することができました。
今回の新しいチャレンジは、「お問い合わせメール対応の省力化」です。
今までの災害ボランティアセンターのWebサイトでは、「よくある質問」ページを充実させることによって、お問い合わせ電話の数を半分に減らすことができましたが、それでもまだ鳴りやまない電話への対応や受信したたくさんのメールへの対応は、慣れない担当者にとっては優先度の判断や丁寧な言葉選びなど相当な負担になっていました。
今回は、その負担軽減を目的に、メールではなくフォームから自動的にクラウド上のデータベースにお問い合わせを登録して、チームとして対応できる仕組みを取り入れました。
それによって、遠隔地のサポートスタッフとオンライン上で相談しながら対応策を考えることができるようになり、担当スタッフの負担を軽減することができます。
さらに、対応の必要あるもののみをリストするようにして心理的な負担を軽減したり、ワンクリックで必要な情報が入力されたメールが立ち上がるなど、より簡単なステップで返信ができるような工夫もしてあります。
今後の振り返りの資料として、公開1週間のアクセス記録を掲載します。
集計期間 | 7日間(4/17~23) |
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ユーザー数 | のべ64545名 |
ページビュー | 172057PV |
アクセス数は、7日間トータルで64545名。18日をピーク(17622名)に徐々に減ってきていますが、それでも1日10000名以上のアクセスがあります。
もうすぐ、ゴールデンウィークもやってきて、被災地には1日数千人のボランティアの皆さんが訪れるかと思います。
29日から現地入りする予定ですが、ゴールデンウィーク中は、各地の災害ボランティアセンターの運営がよりスムーズにいくように、裏方としてIT支援にあたるつもりです。
引き続き、多くのボランティアさんの想いが被災者の方々につながるように、必要な情報をわかりやすくお伝えしていきたいと思います。